皆さま、こんにちは。
本日は、旧ブログで公開していた記事に、一部加筆修正を加えてお届けします。
僕が昨年6月~12月まで滞在した、アリススプリングスの情報。稼げると一部で噂のこの町、果たしてどうなのか、というお話です。
まもなくシーズンも近づいてきますので、別の町に移動をご検討の方、大都市で働いているけど時給が安すぎる…と悩んでいる方はぜひご覧ください。
過去記事「【オーストラリア】10の町をご紹介します」も併せてご参照ください。
【オーストラリア】10の町をご紹介します | ちょいとお待ちよ、車屋さん!
【オーストラリア】10の町をご紹介します …
■
昨年の6月から12月まで、オーストラリアの真ん中、アリススプリングスに滞在していました。オーストラリア国内でも、稼げると有名な町の一つでもあるアリススプリングス。果たして本当なのか?
それなりにこの町のことはお伝えできるようになったかと思いますので、今回は特にワーホリでオーストラリアに来ている方、これから行く方に役に立つような情報をお伝えしたいと思います。
目次
アリススプリングスってどこ?
ご覧の通り、広大なオーストラリア大陸のど真ん中。
例えばメルボルンからは2,000km以上離れています。
シドニー、メルボルン、ブリスベン、ゴールドコースト、ケアンズ、パースetc…
過酷な自然を理由に、オーストラリアの主要な都市はほぼ全て海沿いに位置していますが、その中で例外的に内陸にあるのがこの町。
人口は2万人台で、コンパクトな町ですがノーザンテリトリー準州では2番目(だったか3番目だったか)に大きな町。
何があるの?
何と言ってもこの町は、世界遺産ウルル(エアーズロック)への玄関口。
オーストラリアの象徴の一つでもあるこの場所には、年間を通じて多くの観光客が訪れます。
とはいえウルルまでは500kmほど離れているのですが、ここはウルルを中心とした観光業に特化した町と言っても過言ではないでしょう。
ウルル…と見せかけてこちらはカタジュタ。ウルルに劣らぬ素晴らしさ!
どうやって行くの?
国内の主要都市から飛行機にて、またオーストラリアを南北に繋ぐスチュアート・ハイウェイのちょうど真ん中に位置しているので、北のダーウィン、南のアデレードからそれぞれバス(Greyhound)が出ています。
飛行機はジェットスターなどLCCが就航しておらず、やや航空券が高め。バスはダーウィン、アデレードからそれぞれ22時間、20時間の長旅を経てようやく到着します。
私はダーウィンからバスで行きましたが、空いていたこともあって意外となんとかなりました。チケットは180ドルほどだったと思います。
大陸縦断鉄道「The Ghan」が泊まる町でもありますので、リッチな方はこちらもご検討ください。
気候は?
現在夏真っ只中のアリススプリングスは、気温が40度を超える砂漠の町。猛烈な日差しで、美白自慢のあなたもすぐに真っ黒です。
乾燥しているので、日本の夏のようにジメジメとした不快感はないですが、とにかく日差しがキツい。帽子とサングラスは必需品です。
しかし冬は意外と寒い。私は6月の終わりごろに行ったのですが、その時はまだ驚くほど寒かったのを覚えています。
雨はほとんど降らず、市内にある川も干上がっているのですが、たまに土砂降りになると川に水が流れます。
日本人は多い?
ワーホリで働きに来ている人はそれほど多くないと思います。
台湾人コミュニティでは割と知られているのか、台湾人ワーカーはとても多く、韓国、中国、香港などから来ている人もそこそこ。
フィリピン、タイ、インドネシアなど東南アジア系の人やインドあたりの人もけっこう多いです。
ヨーロピアンは、フランス人やドイツ人が多いような気がします。
で、仕事はあるの?
ワーホリの人に一番大事な情報がこれですね、お待たせいたしました。
仕事は見つけやすい場所だと思います。しかも俗にシティジョブと呼ばれる、ちゃんと銀行振り込みで最低時給以上の賃金を払ってくれる仕事です。前述の通りウルルを中心とした観光業が盛んな場所なので、ホテルのハウスキーピングの仕事をする人がとても多いです。
他にはファストフード店やレストラン、カフェなどなど。
未経験ながらカフェの仕事を見つけた人も周りに何人かいました。
メルボルンでバリスタを目指したいけど、経験がない…という方などは、ステップアップのために良いかもしれません。
ヨーロピアンのほうが多いですが、工事関係の仕事をしている人もいます。
未開発の土地が周りに広がっているので、工事会社がけっこうたくさんあります。
(夏場は命懸けになると思われます)
周りに何もない場所なので、ファームはあまり無い模様。ミートファクトリーで働いているというコリアンの男の子はいました。
セカンドを視野に入れている人はファームに行く前か、行った後~セカンドイヤーにじっくりどうぞ。
給料はいいの?
どこも軒並み20ドルを超えています。遠隔地なので人手不足になりやすく、賃金も高め。
キャッシュジョブ(給料手渡し)でも18ドルくらいいくところが多いと聞きますので、シドニーなどの大都市で時給12ドルとかでキャッシュジョブをしている方は検討の余地ありかと思います。
お金を貯めて大学に行く、世界一周旅行に出る等々、貯金を目的に来ている人が大多数なので、仕事を掛け持ちする人も多いです。
働き者のタイワニーズなどは3つ、4つと仕事を掛け持ちして、ひたすら働いている猛者も。本当に彼らはすごい。敵わん。
で、君はどんな仕事をしてたんだい?
私がアリススプリングスでした仕事は以下になります。
①移動遊園地でチケット売り(2日間)
②300キロほど離れた場所で泊まり込みで道路工事(10日間)
③工事の会社の、倉庫の大掃除(9日間)
④ホテルのハウスキーピング(5ヶ月)
⑤学校のクリーニング(約2ヶ月)
主にホテルのハウスキーピングを週6、学校のクリーニングを週5でしていました。
一日中掃除機をぶん回すので、若干腕が太くなりました。暴飲暴食した割にあまり太りませんでしたが、仕事を辞めたらやっぱり太りました。
デメリットもある
仕事を見つけやすく、給料もいいアリススプリングス。でもそれにはやっぱり理由もある。
この町にはこんなデメリットもあります。
1.遠い
遠隔地は人手不足になりやすく、賃金が高めのところが多い。アリススプリングスもそうで、大陸のど真ん中にあるここはアクセスが大変。
僕らの味方、ジェットスターが就航していないので、飛行機代もやや割高です。
バス(Greyhound)だと、ダーウィンから約22時間、アデレードから約20時間かかります。
私はここに来る前、かなりお金が減っていたので、少しでも節約するためダーウィンからバスで行きました。空いていたこともあり、意外となんとかなりましたが、逆にアデレードに出た際はクリスマスシーズンだったからか猛烈に混んでおり、酔ってしまって辛かったです。
2.暑い
今まさに真夏のアリススプリングス。日中の気温が40度前後まで上がることも多く、とにかく暑い。
例年1月がピークで、45度くらいまで上がることもあるようです。
乾燥しているので日本のようにジメジメしていないのは良いのですが、とにかく強烈な日差しに体力を削られている感じです。
この時期はあまりの暑さに観光客も減り、仕事も減ります。
一転、冬~春くらいは朝晩驚くほど寒くなったりします。
3.虫が多い
暑い場所の宿命。ハエ、蚊、そしてGで始まる漆黒のスピードスターなどなど、いやな虫のオンパレード。夏場は特に。
ハエが多いことで知られるオーストラリアですが、内陸はとくに凄い。工事の仕事をしていた時は常に50匹くらいに包囲されて発狂しかけたり、学校の掃除では死骸を200匹くらい掃除機で吸ったりしました。
珍しく雨が降った翌日などは蚊も増え、大発生レベルになることも。憎し。
※※※
そして人類史上最大の天敵、GKBRも多い。一日平均で二回くらいは遭遇します。しかもデカい。
日本では一目見るだけで大騒ぎしていたところですが、あまりに頻繁に出るので慣れてしまい、最後のほうはそのへんを歩いていても
「おっ、今日も黒いね!」
くらいにしか思わなくなってきました。慣れって怖い。
(ただし部屋の中に侵入した輩は全力で殺す)
多少耐性はつきますが、苦手な方には辛い環境かもしれません。
オーストラリアの殺虫剤のパッケージはとにかく描写がモロ。
日本の製品だと粘着剤にかかったネズミが泣いていたり、ハエが目を回していたりと可愛いイラストが多いですが、こちらは徹底してモロ。手に取るのをためらうレベル。
お見せできません。
その他、日本でも発見されて問題になったレッドバックスパイダー(セアカゴケグモ)も何度か見ましたし、虫以外ではトカゲなどもよく見ます。
ヘビが出ることもよくあるそうなのですが、オーストラリア内陸部には世界最強クラスの毒蛇が多数生息しているのです。会いたくない。
興味のある方は「ナイリクタイパン」「デスアダー」あたりでググってください。
4.娯楽が少ない
これは貯金を目的にする人には逆にメリットになりますが、この町には娯楽がない。海もなければ、川はあるけど干上がっている。
僕はアボリジナルアートが好きなのでギャラリーに入り浸っていましたが、そうでない方が大半だと思いますので…お金だけじゃなくてオーストラリアらしさも楽しみたい!という方はブルームとかのほうが良いのかもしれません。
アリススプリングス生まれの高校生ですら、「この町は暑くてつまらないです」と言っていました。散々だ。
5.やや治安が悪い
親日家やフレンドリーな人が多く、治安が良い国とされているオーストラリアですが、その中でアリススプリングスは治安の悪い町と言われています。
この町には先住民アボリジナル(アボリジニ)の人が多く住んでいるのですが、残念ながら彼らの一部が治安の悪さの原因になってしまっているのは事実です。
物を盗まれたり壊されたり、石を投げられたりする事例が多発しており、特に日が落ちてからは雰囲気が良くありません。
海外ならどこでも当たり前かもしれませんが、夜間の外出は極力避けたほうがよい町です。貯金のために夜勤の仕事をする人もいますが、同様の理由であまりおすすめ出来ません。
もちろんアボリジナルの中にもフレンドリーな人やごく普通に働いている人もおり、昼間はあまり危険を感じることはありませんが、残念ながら治安の面では少々不安のある町です。
6.暑い
鼻血でそう。
◆
以上のような点もありますが、それを補って有り余るほど仕事面でのメリットがある町。
現状すでに台湾、中国、香港からのワーカーがかなり多いので、今後だんだんと仕事の競争率も上がっていく可能性があります。
大都市で仕事探しが難航している方、給料が安すぎて生活が苦しい方などは、検討されてみてはいかがでしょうか。
【た・だ・し!】
前述の通り、アリススプリングスは現在夏真っ盛り。あまりの暑さのため閑散期に入っております。。
ホテルは仕事が少なくなり、飲食店はしばらく休業するところもありました。
3月ごろからまた観光シーズンに入るようですので、その少し前の2月中旬~後半ごろが狙い目だそうです。
私も仕事が減りつつあった昨年12月の後半に、アリススプリングスを離れました。真夏の時期さえ避ければ仕事は見つけやすい場所だと思います。
■
以上、読んでくださりありがとうございました。
僕も今いる町で仕事が見つからなかったらアリススプリングスに出戻りする可能性もあるので、あんまり競争率が上がってしまうと困るのですが…
いや、でもワーホリは情報戦。タイワニーズの情報力と結びつきの強さは本当にすごいものがありますが、日本人も彼らを見習って、良い情報はどんどん共有していけたらと思います。
ということで、パース周辺で良い仕事の情報があったら教えてください☆
《2017年3月21日:追記》
先日、アリススプリングスで出会った中国人の友達から連絡をもらいました。
僕が滞在していた頃から、台湾人、香港人だけでなく中国人のワーカーもけっこう多かったのですが、現在さらに中国人ワーカーが増えているそうです。
どうも中国人のワーホリビザは日本人とは違うようで、ノーザンテリトリー準州はファームでなくてもセカンドビザ取得可能(ただしずっとノーザンテリトリー準州で働かなければならない?)だそうです。詳細は分かりませんが、そんな事情もあって少々仕事探しの競争率が上がっている可能性があります。
《お知らせ》
当ブログのFacebookページができました。
現時点で「いいね!」を押しているのは僕だけです。
今後はこちらでも更新情報をご案内してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
※個別のお問合せ等はこちらまでお願いします※
utaukurumaya@gmail.com