アボリジナルアート アリススプリングス オーストラリア町情報

アボリジナルアートを買おう。アリススプリングスのおすすめギャラリー3店

投稿日:2017年3月15日 更新日:

皆さま、こんにちは。

僕が半年間住んでいたアリススプリングスは、人口3万人に満たない小さな町。
世界遺産ウルル(エアーズロック)への玄関口としてたくさんの観光客が訪れますが、ワーホリの僕たちが長期滞在するにはあまり娯楽がない場所です。

 

娯楽がないというのはお金を貯めるには良いことで、この町は給料が良いことでも有名なので、長期滞在の人のほとんどはがっつり働くために来ていました。
ここで貯めたお金で世界一周旅行に出たり、大学に通うための資金にしたりと、目的はそれぞれ。

《関連記事》ワーホリの方はこちらもどうぞ
【ワーホリの方向け】アリススプリングスの仕事情報

でもみんなの共通認識はやっぱり「アリススプリングスはつまらない」でした。笑

 


でもせっかく行くなら楽しみはあったほうが良い!この町で有名なもの、それはアボリジナルアートです。

オーストラリア先住民アボリジナル(アボリジニ)の人が多く住んでいるアリススプリングス。彼らの描くアートは独創的で、特にアリススプリングスを中心とした中央砂漠地帯の人々が描く絵は世界中で人気があります。(注1)

中にはオークションで1億円を超える価格が付けられた作品もあるほど。

アリススプリングスはそんなアボリジナルアートの中心地。中央砂漠の各地に点在するコミュニティから、多くのアートが集まってくる場所なのです。
町中にはいくつものアートギャラリーが軒を連ねて、時には有名なアーティストさんが歩いていることも。

僕はとあるアーティストさんの作品を買った次の日に、スーパーに行ったらそのアーティストさんが買い物をしているところに遭遇しました。


薬局の看板にも、よく見るとアボリジナルアートのモチーフが

 

…でも、お高いんでしょう?

皆さまは日本でアートギャラリーに足を運ばれることがありますでしょうか?
駅前できれいなお姉さんがビラを配っているアレはちょっと別にして、例えば東京なら銀座にある画廊。僕はほとんど行ったことがありません。

何百万円もするような絵が飾ってあって、気難しそうなオーナーが睨みを利かせていて「買うつもりねぇなら帰ってくれ!」とか言われそうで…と、完全な妄想でたぶんそんなことはないと思うのですが、なんだか敷居が高いじゃないですか。

実際はギャラリーって必ずしも敷居が高いものではなく、例えばアメリカに5年住んでいた僕の叔父さんは、英語がまだあまり話せなかった頃はよくギャラリーに行ってスタッフさんと会話をしていたそうです。
別に買わなきゃいけないわけじゃないし、色々と説明してもらったり質問したりするのがいい会話の練習になったと言っていました。

アリススプリングスに長期で滞在していても、一度もギャラリーに入ったことのない方も多いと思います。今回は、アリススプリングスにあるギャラリーの中でもおすすめの3店をご紹介。いずれも手ごろな価格で購入できる作品を扱っていて、入りやすいギャラリーです。

ウルルへ行くためにちょっとだけ滞在する方も、貯金のために行くワーホリの方も、ぜひこちらを参考にギャラリーを覗いてみてください。

※情報は2016年12月24日時点でのものです。現在は変更になっている場合がありますのでご了承ください。
※営業時間などはホームページをご確認ください。ただし閑散期や天気の悪い日などは、営業日なのに閉まっていることもあります。オーストラリアっぽい。

どこにギャラリーがあるの?

アリススプリングスの主要なギャラリーは、ほとんどが町の真ん中にあるTodd Mallという道沿いに集中しています。
歩行者天国となっており、ナイトマーケットなども行われるまさに町の中心地。

それではさっそく見ていきましょう。

おすすめギャラリー3店

〈1〉MBANTUA GALLERY


Address :64 Todd Mall, Alice Springs
Phone :+61 8 8952 5571
Web:MBANTUA GALLERY


アリススプリングスとダーウィンに店舗を持つ老舗ギャラリー。まずはこちらへ行ってみましょう。白を基調とした店内は明るく、ポストカードやエコバッグなどのグッズも扱っているので気軽に入りやすい雰囲気です。

こちらはアボリジナルアートの中でも、Utopiaというコミュニティのアーティストを専門的に扱っているギャラリーです。
Utopiaは数多くの有名アーティストを輩出している有名なコミュニティで、アリススプリングスから北東へ350kmほどのところにあります。(注2)

店内には人気アーティストの大きな作品が多数飾られており、それらは数千ドル~と高額。

しかし小さなサイズの作品は手が届きやすく、初めての1枚としてもおすすめです。


リサ・ミルズ「Anaty(ヤム芋のドリーミング)」
2016年8月にMBANTUA GALLERYにて購入

スタッフさんにお願いすると、裏の倉庫を見せてもらうことができます。
ここにはエミリー・カーメ・ウングワレーミニー・プーラといった、アボリジナルアートの歴史上でも最高峰の巨匠たちの作品が置かれています。まず普通の人にはなかなか手の出ない価格ですが、一見の価値あり。

オークションで1億円を超える金額で落札された、エミリー・カーメ・ウングワレー「Earth’s Creation(大地の創造)」という作品を所有しているのもこちらのギャラリーですが、さすがに通常は非公開となっています。

〈2〉iranti Art Gallery


Address :87 Todd Mall,Alice Springs
Phone :+61 8 8952 1544
Web:iranti Art Gallery

<1>のMBANTUA GALLERYのすぐ向かいにあるギャラリー。

店員さんが「他のギャラリーへの俺たちからのメッセージだ!」なんて言いながら入り口すぐの目立つところにセールコーナーを設置する傾奇者ギャラリー。
しかしこのセールコーナーに、たまにかなりの掘り出し物が紛れていることがあるのです。


ネリー・マークス・ナカマラ「My Country(私の故郷)」
2016年9月にiranti Art Galleryにて購入

お父さんと息子さんで経営しており、お父さんのほうはよく

「気に入ったのがあったら…スペシャルプライスにするぜ…」

とささやくように誘惑してくるのですが、そんなに高いものを買ったことがないのでどのくらい割引してくれるかは不明。
交渉が得意な方は試してみてください。

中央砂漠の様々なエリアの作品を扱っているので、バリエーション豊かな作品を観ることができます。

息子さんが、

「そろそろこのお店も誰かに譲って、引っ越そうかなと思ってるんだよね」

なんて言っていましたが、一番よく行っていたギャラリーなので無くなってしまったら残念。

〈3〉Yubu Napa Art Gallery


Address : 65 Hartley St, Alice Springs
Phone:+8 8952 2007
Web:Yubu Napa Art Gallery

今回ご紹介する中で唯一、Todd Mallとは別の場所にあるギャラリー。
といっても一本隣の道で、Woolworthsがある道沿いの、Diplomatというモーテルの隣にあります。

外観はおしゃれな雑貨屋さんのようで、実際にアートだけでなく写真や小物入れ、アクセサリーなども扱っているので、アートに興味が無くても入りやすいお店です。
ダンディなおじさまと穏やかなお兄さまが迎えてくれます。レジではおばあちゃんが編み物をしているような、ゆったりとした空気が流れています。

外から見ると小さく見えるのですが、実際は奥行きがけっこうあり、奥に作業スペースが設けられています。運が良いとアーティストが絵を描いている様子を見られることも。

30センチ×30センチ程度の小さな作品が並んだコーナーは一部セール価格となっており、なかなかの掘り出し物が眠っていることがあります。


ローナ・ワード・ナパナンガ「Women’s Ceremony(女性の儀式)」
2016年12月にYubu Napa Art Studioにて購入

テーマを決めて企画展示を行っていたり、3枚一組でのセット売りを提案していたりと、一番ギャラリーらしいギャラリーと言えるかもしれません。

店員さんがとても気さくで話しやすく、居心地の良いギャラリーです。
〈2〉と並んでお気に入りで、また訪れてみたいと思っています。


この他のギャラリーもそれぞれとても素敵なのですが、初めて行く方、まず手ごろな価格の作品が欲しいという方には今回ご紹介した3店がおすすめ。
アーティストから直接購入する方法もありますが、それはまた別の機会に。

アリススプリングスを訪れたら、ぜひお気に入りの一枚を探してみてください。

《関連記事》

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・・・アリススプリングスで年に一度開催されるアートイベント『Desert Mob』についてご紹介しています。
アボリジナルアートを買おう。~アーティストから直接買う~
・・・アボリジナルアートを作家から直接買ってみましょう。思わぬ掘り出し物に出会うかも。

(注1)
「アボリジニ」という言葉に差別的な響きがあるとして、オーストラリア国内では近年、少し柔らかい表現とされる「Aboriginal People」や先住民を表す「Indigenous People」などの表現が使われることが多くなっています。
当ブログでは各グループの呼称(~族 など)や、「アボリジナル」という言葉を主に使用しております。
(注2)
アボリジナル・コミュニティへの立ち入りには許可の取得が必要です。今回登場したUtopiaコミュニティを始め、多くのアボリジナル・コミュニティには通常立ち入ることができません。許可なく立ち入った場合には高額な罰金を科せられることがあります。


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