皆さま、こんにちは。
このブログは、これからワーホリでオーストラリアへ来る方、今すでに滞在中の方に役に立つ情報をお届けすることを一つの目的としております。
せっかくのオーストラリアでの長期生活。何か新しいことを初めてみるのはいかがでしょうか?
ある人はサーフィンに挑戦し、ある人はチョークアートに挑戦し、またある人は日本語教師の資格を取り…と、オーストラリアには挑戦しがいのあることがたくさん。
今回ご提案するのは、先住民アボリジナル(アボリジニ)の伝統楽器ディジュリドゥでございます。
目次
ディジュリドゥとは?
ディジュリドゥ(筆者私物)
■
木でできた長い筒状の楽器で、ブォーーーっという低音が出る楽器…ご存知の方も多いと思います。
オーストラリアのお土産屋さんにはよく、何やらペイントされた木の棒みたいなものが置いてあることがあります。あれがディジュリドゥです。大きな街では、街中でストリートミュージシャンやアボリジナルのおじさんが吹いているのを見かけることもあります。
材料はユーカリの木で、シロアリに中を喰われて空洞ができた木を使って作られています。
熟練の職人は、むやみに木を切り倒すことなく、木を叩いた時の音を聴いて中の状態を判断できるそうです。
ご覧のように、中はただの空洞。リコーダーのような穴は空いていません。
「ディ・ジュ・リ・ドゥ」という言いづらい言葉、いかにも先住民の言葉!という感じがしますがそうではなく、この楽器を初めて見た白人が、その音が「ディジュリドゥ~」と聞こえたことから付けた名前だそうです。先住民の言葉では、地域によって様々な呼び名があります。
オーストラリアの中でも北部を中心に使われてきた楽器で、本来はお葬式などの儀式で使うもの。
単体で使うのではなく、歌と踊りの伴奏のために使うものなのですが、現在ではノンアボリジナルの奏者も多く、ドラムなど他の楽器と合わせて使ったり、ソロでメディテーション系の演奏をする人もいます。
それに合わせて、伝統的なユーカリの楽器だけでなく、プラスチックや竹、FRPなど様々な素材のディジュリドゥが製作されています。
その音にはヒーリングの効果があるとされており、実際にアボリジナルの人も身体に向けて吹くことがあります。赤ちゃんがお母さんのおなかの中で聞いている音にも似ているという説や、演奏することでいびきや睡眠時無呼吸症候群の改善に繋がるという説もあり、近年注目を集めている楽器です。
■
なんか見たことはあるけどどうやって吹くのか知らないという方が多いかと思います。
そこで今回は、パースから電車で30分ほど、フリーマントルにあるディジュリドゥの専門店Didgeridoo Breathを取材させていただきました。取材。ライター気取りです。
【Didgeridoo Breath】
Address:6 Market St, Fremantle WA 6160
Phone:+61 8 9430 6009
Web:Didgeridoo Breath
オールウェルカム!な雰囲気のお店。ペイントがかわいい。
常時たくさんのディジュリドゥが販売されていて、手ごろな価格で買える楽器も扱っていたり、ディジュリドゥ教室を開講していたりと、これから始める方にも優しいお店です。
今回はそんなDidgeridoo Breathの店長さんにご協力いただき、このお店についてご紹介します。
パースにはディジュリドゥ奏者が多い!
パースの街ではバスキング(ストリート・パフォーマンス)が盛んで、街の中心にあるMurray Street Mallでは毎日多くのバスカーさんたちがパフォーマンスをしています。
ギターを弾きながら歌ったり、アートを描いている人がいたりとその内容は様々ですが、ディジュリドゥを吹いている人もけっこう多いのです。
僕はこれまで、パースで3人の日本人ディジュリドゥ奏者の方と出会いました。ヨーロッパ系のプレイヤーも見かけます。
パース駅前で演奏する日本人ディジュリドゥ奏者のYusukeさん。
ディジュリドゥだけでなく、ギターやドラム、カホンなどを同時に演奏するマルチプレイヤーです。
これだけディジュリドゥ奏者が集まる要因の一つに、Didgeridoo Breathというお店の存在があるのは間違いないと思います。
Didgeridoo Breathへ行くには?
Didgeridoo Breathはフリーマントルという町にあります。
パースからFremantle Lineという電車に乗って30分ほど。終点なので迷うことなく行けます。
電車から見える海がめっちゃきれいでテンション上がる
ヨーロッパのようなきれいな街並みで、世界遺産にもなっているフリーマントル刑務所や、週末に行われるフリーマントル・マーケットが有名。
ロットネスト島行きのフェリーもここから出ています。
《関連記事》
【クォッカさん】パース屈指の人気スポット、ロットネスト島はこんなところ!【お得情報あり】
【クォッカさん】パース屈指の人気スポット、ロットネスト島はこんなところ!【お得情報あり】 …
通称「カプチーノ通り」と呼ばれる、カフェやベーカリー、レストランなどが軒を連ねる通りがあったり、とてもお洒落で雰囲気の良い町なので、パースに来たら一度は訪れていただきたい場所です。
駅舎もおしゃれなフリーマントル駅
Didgeridoo Breathはそんなフリーマントルの駅からすぐのところにあります。
Didgeridoo Breathに潜入!
それではさっそく中へ入ってみましょう。
中にはオーストラリアの各地で作られたディジュリドゥがずらり。
作られた地域別に並んでいます。
気軽に始められる、お手頃価格の楽器もあります。
こちらはディジュリドゥの中でも、オーストラリア北部に住む先住民ヨルング族の職人が作った伝統的なもので、「イダキ」と呼ばれる楽器。
イダキはオーストラリア国内でもなかなか見ることができない、貴重な楽器です。
ディジュリドゥ以外にも小物や、
ディジュリドゥの教則CDにDVD、
ステッカーにCD、書籍…
貴重なヨルング族作の彫刻品、拍子木にバークペインティング(樹皮画)…
ジャンべなどのパーカッションや、ここには写っていませんがアコースティックギターも扱っています。
日本人にも優しいお店
このDidgeridoo Breathは、これからディジュリドゥを始めてみたい日本人の方にも優しいお店です。
なぜならここ、なんと店長は日本人の方なのです!
それではご登場いただきましょう。
Didgeridoo Breathの店長、Sanshiさんです。
香川県のご出身で、ディジュリドゥ奏者としていくつものグループに参加しており、CDもたくさん出されています。
典型的ジャパニーズである僕にとっては、日本人離れしたバイタリティの持ち主であるSanshiさん。とても明るく気さくで、話しやすい方です。
Sanshiさんにデモ演奏をお願いしました。パワフルで気持ち良い音はさすがの一言!
他のスタッフさんや、Sanshiさんのお友達にもミュージシャンとして活動している人が多く、時にはお店を会場にしてコンサートが開かれることもあります。
先日はバイロンベイのスーパープレイヤー、Siのライブが開催されました。
(行けなかった…)
■
大きなディジュリドゥは持ち運びに苦労します。
僕は今自分の楽器を担いでオーストラリア国内を移動していますが、これがなかなか大変。
私の荷物です。空港で預けた時の解放感と、受け取った時の絶望感がすごい。
Didgedoo Breathで購入したディジュリドゥは、日本に送ってもらうこともできるので安心です。
おすすめCD
ここで、Didgeridoo Breathで買えるおすすめのCDを二つご紹介します。
ますはこちら、
Sanshiさんと、メルボルン在住の女性尺八奏者アン・ノーマンさん、日本人ヒューマンビートボクサーのReo Matsumotoさんによるユニット”Breath”のアルバム「Ocean Breath」。
文字通り、全ての音が息から生まれているわけですが、それぞれ個性の強いサウンドが混ざり合うとなんとも不思議な雰囲気に。
二枚目はディジュリドゥとギター、様々な笛を使った楽曲が聴ける”Fish out of Water”「Bansuri」。
Bansuriはインドなどで使われている笛の名前ですね。
一言で表すと「リラクゼーション系」と言いますか、ディジュリドゥの低音が響く上に、笛やギターの音がゆーーーったりと乗っかってくる。
聴いていると思わずうとうとしてしまうほどで、寝つきの悪いときやイライラしたときに聴くと心が落ち着きます。
ディジュリドゥが聴けるアルバムはいくつも持っていますが、その中でも特にお気に入りで、よく友達にもおすすめしています。
■
ディジュリドゥは元々オーストラリア北部発祥の楽器なのですが、北部のダーウィンなどに行っても、なかなか本格的な楽器を見つけることは難しいです。
お土産屋さんにもたくさん並んでいるのを見かけますが、中にはどこで作ったのか分からないようなものや、明らかにお土産クオリティで演奏できないようなものも…オーストラリアの楽器なのに。
Sanshiさん始めスタッフの方にいろいろ聞いて選べば、初めての一本も満足いくものが手に入ると思います。
パースに行けないあなたのために、ウェブショップも充実しています。
Didgeridoo Breathのすごさ
ギターなどのメジャーどころに比べるとニッチな楽器であるディジュリドゥ。そんなディジュリドゥの専門店として、10年以上もビジネスを展開しているのはすごいことです。
これだけの品揃えのディジュリドゥショップは、オーストラリア広しといえどなかなかありません。
パースはもとより、オーストラリアのディジュリドゥシーンを牽引する存在であるDidgeridoo Breath。あなたもオーストラリアで、ディジュリドゥを初めてみてはいかがでしょうか?
※
今回撮影させて頂いたSanshiさん、Yusukeさんには、写真掲載の許可を頂いております。
ご協力ありがとうございました。
(取材日:2017年3月16日)
《Twitter》
当ブログのTwitterページができました。
最新の更新情報ほか、ブログ内では書けない情報や愚痴、お国自慢など。
《Facebook》
当ブログのFacebookページです。
「いいね!」して頂くと最新の更新情報をご案内します。ぜひよろしくお願いいたします。
※個別のお問合せ等はこちらまでお願いします※
utaukurumaya@gmail.com
にほんブログ村 いつもお世話になっております。