海外での経験

ありがとうコロンビア。自由なコロンビア人クラスメイトとの思い出

投稿日:2018年7月10日 更新日:

皆さま、こんにちは。

サッカーワールドカップもベスト4が揃いました。開幕直前に監督交代のゴタゴタがあり、「3連敗でグループリーグ敗退」という予想も多かった日本代表(すみません、私もそう予想していました…)

しかし本番を迎えると、前回大会で敗れたコロンビアに2-1で勝利。続くセネガル戦も堂々たる戦いぶりで引き分けに持ち込み、見事グループリーグを突破してみせたことは皆さまご存知かと思います。

ありがとうコロンビア

さて今大会、日本代表のグループリーグ突破には、初戦で当たったコロンビアが大きな役割を果たしてくれました。


・直接対決の日本戦では日本に勝ち点3を献上
・二戦目にはポーランドを粉砕し、早々にグループリーグ敗退に追い込む(日本は第三戦でポーランドに敗れています)
・勝てば決勝トーナメント進出となるセネガルを破り、日本のグループリーグ突破をアシスト

…と、これだけ見てもコロンビア様様。日本のサッカーファンはみなコロンビア方向に足を向けて寝られないほどであります。

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自由奔放なコロンビア人との思い出

少しでもこの感謝を伝えなければならない。コロンビアの人に。
そう思った僕は、たった一人だけいるコロンビア人の友人にFacebookでメッセージを送りました。

彼の名前は…仮にカルロスとしましょう(別に本名でもいいとは思いますが)

カルロスは、僕がワーホリの最初にメルボルンで4ヶ月通った語学学校のクラスメイトでした。

皆さまは南米の人というとどんなイメージを抱くでしょうか?
明るい、おしゃべり好き、ポジティブ、元気などなど…

カルロスはそんな南米人のイメージを地で行く、いやちょっと行きすぎているくらい明るく、自由奔放な人でした。その自由っぷりに、僕を含む数名の日本人クラスメイトはいつも呆気にとられるばかりでした。

自由人カルロス

とにかく自由なカルロスは授業中もキャラ全開。ある日の授業中、突然手を挙げて先生を呼んだかと思うと、何かを質問し始めました。

勉強熱心だなぁと思って聞き耳を立てていると、どうも話している内容が授業と全く関係ない。

詳しくは分かりませんでしたが、コロンビアにはワーホリ制度がなく(彼は学生ビザで来ていました)、ビザの関係で警察に書類を提出しなればならないというようなことを言っていた気がします。

彼が先生に聞いていたのはその書類の書き方。先生も優しいので教えてあげている。おいおい授業中(テスト中だった気もする)にいいのか、自由だな…と思っていたところ、

その場で書類の提出先である警察に電話をかけ始めるカルロス。自由すぎる。4人くらいいた日本人クラスメイトはみな顔を見合わせましたが、ブラジル人やチリ人のクラスメイトはあまり気にしていない模様。お国柄でしょうか。

一度、スピーキングのテストで彼とペアを組んだことがありました。

内容は、あらかじめいくつかのルールを決めて二人で会話し、それを先生が聞いている…という感じだったのですが、テストでいい点を取りたい!と意気込んだカルロスくん、

「いいか!このテストは事前の打ち合わせが重要だ!お前はこの役をやってくれ。絶対に打ち合わせ通りにやるんだぞ!いいな、絶対だ!!!」

と鼻息も荒く、僕たちは入念な打ち合わせを重ねました。

が、いざテストが始まると、事前の打ち合わせを完全無視して全く違うことを話し始めるカルロス。おま…役割どころか話のテーマごと変わってるじゃねぇか。あれだけ打ち合わせ通りにって言ってたのに…あんた自身が…

と、彼の自由人エピソードは枚挙に暇がありません。

カルロス・ザ・マシンガン

そんなカルロスには何故か妙に気に入られたようで、授業の後はよく一緒に図書館に行きました。

というか、クラスメイトは仕事を持っている人が多く、授業が終わるとみんなさっさと仕事に行ってしまうのでした。ミスターマシンガントーク、カルロスは、仕事をしておらず暇な僕を毎日とっ捕まえては図書館へ連行するのです。

うまく逃げたと思っても、電話がかかってくる。

「どうせヒマだろ!?さあ図書館へ行って勉強しよう!」

と、綺麗なジャイアンみたいなことを言いだす陽気なコロンビアン。

図書館に入ると、スタッフさんを捕まえて喋りまくる。
語学学校にいるくらいだから決して英語がペラペラというわけでもないのですが、ネイティブであろうスタッフさんを相手に

「Do you understand?」

を連発しながら怪しい英語を喋りまくる彼の姿に、気弱なジャパニーズである僕は相手が怒り出すんじゃないかとヒヤヒヤしたものです。

そんでもって気が済むと、一人さっさと帰ってしまうという…

周りは少々大変ではありますが、たとえ文法が間違っていようとも、とにかく喋って喋って喋りまくるカルロス。

すると、やっぱり彼の英語はどんどん上達していき、やがてあっさりと仕事もゲットしていました。

自由人っぷりには少々呆れつつも、そのバイタリティには感心するばかりでした。

どうやって生きていくんだ?

コロンビアという国は、人口の95%以上がキリスト教徒なのだそうです。
カルロスも敬虔なクリスチャンだったのですが、ある時こんなことを聞かれました。

「日本人は神を信じないんだって?神を信じないで、どうやって人生が送れるんだ?」

うーん、、信じないわけではないんだけど…もちろん信心深い仏教徒の人もいればクリスチャンもいるし、でもいわゆる日本人的なというか、神社にもお寺にも行くけどクリスマスにケーキ食べる、みたいな人は多いし、自分もその一人だし、うーん…

日本の社会では、政治、宗教(と好きなプロ野球チーム)の話題はタブー視されることが多いですから、こんなにストレートに聞かれた経験がなく、どう答えていいかわかりませんでした。
もちろん彼は日本的な宗教観を揶揄しているわけではなく、ただ単純に気になっただけなんだと思いますが、それに英語で答えるのは難易度が高かったです。

大人になった(?)自由人

話は戻って、仕事を見つけてからというもの、授業が終わるとすぐ帰るようになったカルロス。
僕も学校を卒業してすぐタスマニアへ移ってしまったこともあり、その後はたまにFacebookでコメントをやりとりする程度でした。

けっこうな頻度で、力強いサムズアップの自撮り写真をアップしていた彼も、忙しいのかあまりFacebookに現れなくなりました。
ということで、ワールドカップをきっかけにおよそ2年ぶりくらいにメッセージを送ってみました。

僕が送ったメッセージは、「おめでとうコロンビア!ありがとうコロンビア!」という単純なもの。コロンビアも1位でグループリーグを通過しましたしね。

数時間後、返ってきたコメントは、

「日本の友人たち、心からおめでとう。このワールドカップは僕たちにとって素晴らしいものになるに違いないね。さぁ一緒にお祝いしよう!」(意訳)

 

…おお、カルロスよ、あの自由奔放だったカルロスが…なんか大人になったなぁ…しみじみ。

今でもメルボルンに住んでいるらしいカルロス。きっと語学学校で会ったころとは比べ物にならないほど英語も上達して、かの地で活躍していることと思います。

残念ながら決勝トーナメント初戦で日本もコロンビアも敗退してしまいましたが、昔の友人との時間を思い出す、良いきっかけになったワールドカップでした。

 

 

 

友人の仮名カルロスは、コロンビアの英雄カルロス・バルデラマから取りました。別にハメスでもラダメルでもフアンでもなんでも良かったのですが、僕らおっさん世代にはやっぱりバルデラマでしょう!
(画像:worldfootball.netより)

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